2017年7月22日(土) に「サイト運用の課題とその解決策」という勉強会に参加してきました。
講師はSEOで有名なサイト「SEO検索エンジン最適化」の運営者の住太陽氏さんです。
勉強会の内容
目次としては下記の内容でお話いただきました。
サイトの方針をぶらさない
Webサイトの種類は大きく2種類に分ける事ができて、作るサイトの目的は何かを見定めてから作ることが大事。
その2種類とは
– わかるサイト
– 検索エンジンやSNSからトラフィックを集める、ニュースサイト、ブログなどPV増=収入増と考えるサイト
– 売れるサイト
– 数少ない見込み客を広告で集めて少数の説得力のあるページでコンバートさせて売上を上げる、コンバージョン=収入増のサイト。いわゆる、企業サイト・ECサイトがこれにあたります。
作るサイトにおいて施策をきちんと分ける事で、成果を出すことは可能。
逆に、わかるサイトで売れるサイトの施策などをやっても効果は見込めない。
狙うべきクエリの種類を明確にする
クエリの種類は以下のものが代表的なものとして区分できます。
サイトの種類が決まれば狙うべきクエリの種類が見えますので、そこを目的できるようにWebサイトを改変します。
インフォメーションナルクエリ
- 知識や解決策を知る検索ワード
- 別名 調べ物キーワード
ナビゲーションナルクエリ
- 特定のサイトやコンテンツへの移動を意図する検索ワード
- 別名 ブックマーク変わりのキーワード
トランザクションナルクエリ
- 原則リスティング広告で狙うようなキーワード
- 別名 売れるキーワード
RANKBRAINで変化していくSEO
最近、Googleは検索エンジンの評価をAIにまかせています。
機械学習のアルゴリズムの調整ではWebサイトにおいて以下の事を評価しているようです。
- 検索結果でのCTRが高い
- 検索者に選ばれている
- 検索結果に戻ってきにくい
- 満足したことを示す
- 高評価な口コミがネット上に多数ある
- 実際の利用者が高く評価していて知名度・信頼度が高い
-
どんなデバイスや環境でも早く確実に動作する
- 適切なユーザー体験を提供している
これらの数字を上げることで、検索エンジンから高評価を貰える可能性が上がります。
サイト運用のCV最適化の常識
サイト運用とは要するに広告運用の事で、売れないものを売れるようにするものではない。
サイト運用とは以下のような事を指します。
- リスティング広告、ディスプレイ広告、ソーシャル広告のように入札額、広告素材やターゲットなどをいつでも変更できるようにする広告を利用する
- ターゲットそのものやターゲットとの接点や接触方法、説得方法などを任意のタイミング・任意の内容に変えながらCVを最適化する事
- 事業者がサイトの内容と導線の両方を同時にコントロールしコンバージョンを最適化し続ける
これらのどれかを変更するのが正解ではなく、全部やるのが成果を出す近道です。
コンバージョン最適化の基本
以下の3点をまとめて同時に最適化することが改善の基本になります
- ターゲティング(誰を
- キーワード、属性、行動など
- クリエイティブ(どう誘って
- 広告のコピーや素材
- ランディングページ(どう売るのか
- 商品ページ、サービス案内ページ
説得型ランディングページの構造
説得とは、相手が納得して行動
を起こすための働きかけ
Webサイトに掲載する内容をわかりやすく・魅力的にみせるとかはすでに当たり前なことなのでそんな言葉を使うのは陳腐。
説得型LPで重要な事
説得型LPでは、伝える内容とその順番が重要とされています。
ここでは、講師の方がよく使うフレームワークを紹介いただきました。
POS(バズる記事型
- Problem
- 問題定義=自分ごとにする
- Agitate
- 問題の深さを煽り、そのことに頭いっぱいにする
- Solution
- 解決策を示す
PCAS(セールトーク型
- Problem
- 問題定義=自分ごとにする
- Cause
- 問題の原因を説明する
- Amplify
- さらに詳しい説明をする
- Solution
- 解決策を示す
PCAN(プレゼン型
- Problem
- 問題定義=自分ごとにする
- Cause
- 問題の原因を説明する
- Answer
- 解決策を示す
- Net Benefits
- 解決策の優位性を示す
QUEST(セールスレター型
クエストフォーミュラーと言われるものです。
- Qualify
- 絞り込む=自分ごとにする
- Understand
- 共感させる
- Educate
- 啓蒙する
- Stimulate
- 問題解決したときにどうなるかの紹介
- Transtion
- 変化させる
今日のまとめ
- 売れるサイトは広告を使ってトランザクショナルクエリを抑えて、その起点に最適化のサイクルを回す
- トランザクションを数多く作る事がRankBrain対応であり、売れるSEOのサイトに繋がる
- 広告クリック前からコンバージョンまで訪問者の思考や集中力を切らさないスムーズな流れを意識する
- ターゲット・クリエイティブ・ランディングページの3点をセットで改善し続けてコンバージョンの最適化をする
個人的な感想
私はSEO周りの知識は専門家に比べると疎いので知らない事や、どこかで聞いたことがある程度の知識を順序立てて説明頂けたので、今後やるべき事が見えてきました。
もちろん、これまでのSEOの手法が駄目になるということではないのですが、今検索エンジンに起きてる事を紹介頂けたので、それに沿うような形でコンテンツを作る事が大事と再認識しました。
広告やLP、サイトの種類に関しての話は私がこれまで感じてる事と同じだったので、自分のやってきている事に対して自身が持てました。
LPの話聞くとすぐにLP作りたくなるのは私の悪い癖ですね。
特にWebサイトは「売れないものを売るためのツールではない」という意見にはその場でスタンディングオベーションしたくなるくらいに共感してました。
Webサイトで成果を出すためには、クライアントのやりたいことに従うのではなく、難しいものにははっきりと難色をしめして、別のものを提案できるWeb屋でありたいと一層思いました(ゝω・)