かれこれ、もう10年以上IT業界にいますが、日々使うスキルが変わってきて追うのが大変です。
それに加えて、Webデザイナに求められることもどんどん増えてきてるなと感じています。
デザイナーとしてのスキルチェンジの必要性を感じる
昔はWebデザイナーといえば、Webサイトのデザインをしているだけで良いみたいな雰囲気でしたが最近はCSSがかけて当たり前、JSも書けるし、WordPressも一人でテーマを作れるのが普通なんて言われる時代になっていました。
最近はそれに加えて、UIデザイン、UXデザイン、解析、マーケティング、SEO、ライティング、経営思考など結果に繋がるものを求められるようになっています。
正直全部をできる必要はないのですが、それぞれの専門職種が本来はあるのにそれをWebデザイナが求められるというのは変と思われるのかもしれませんが、個人的には他の専門職に「Webデザイナのスキル」が求められるというのが、納得しやすい感覚です。
デザイン以外の重要性が高まってきているので、デザイナーに求めれる役割がどんどん広がり、変化してきていると感じています。
今のままのスキルを伸ばすというより、デザイン以外の新しい専門性を身につけることでWebデザイナとして期待されるスキルに繋がるんじゃないかなと思っています。
Webデザイナーとして基礎力をつけるために
「近接(グループ化)」「整列」「反復」「コントラスト(強弱)」といった手法を使ったりして情報整理するのが美しく見やすいデザインになる基本です。
レイアウトにもWebのトレンドがあったりしますので、そのあたりは既存のWebサイトやギャラリーサイトを見て参考にするのが良いかと思います。
最近だとDailyUIなんてものが流行っていて、毎日自分で考えたUIを投稿する人がいます。
こういった継続は本当に基礎力が付くので良いですね。
今の自分とこれからの自分に必要なスキルを考える
何かを学ぶということは、同時に何かを学ばないということでもあります。
なんでも学ぶには時間が足りませんので、ゴールや方向を決めると必要なスキルが見えてきます。
例えば、事業会社と制作会社どちらで働くかによっても、スキルアップ戦略は変わってきます。
両方で求められるスキルを同時に追求することは、人に認められる機会が均等ではなく、なかなか難しいです。
制作会社で必要なスキル
制作会社の場合、プロフェッショナルを求められる事が多いです。
デザイナで言えば、表現の幅が期待値として高めになります。
他の人が人にできない事をしたり、パートナーとしてクライアントさんと一緒に作っていくのでその業界での売り方などのノウハウなんかが求められます。
下記のスライドは制作会社でのスキルアップの事が書かれているので参考になります。
事業会社で必要なスキル
事業会社の場合、表現力がどうといった話ではなく、ビジネス的なコミットを求められる事が多いです。
例えば、コンバージョンが低い原因を調査して改善りたり、直接ユーザーにヒアリングをして改善をしたり継続的な改善の力が求められます。
(あと意外に社内調整というか、人を説得する力が求められたりします。)
下記のスライドは事業会社での働き方が見えるので、必要なスキルが見えてくるかと思います。
得意なスキルを決めて、割り振る
冒頭でも書きましたがデザイナーといっても、色々な種類があります。
ぱっと思いつくだけでも、
- グラフィックデザイナー
- Webデザイナー
- UIデザイナー
- UXデザイナー
- モーションデザイナ
それぞれ必要なスキルに違いはありますが、根本にあるのは、「情報を人に伝える」ことです。
得意とするやり方が、異なるだけで解決しようとしてることは似ています。
スキルのパラメーターの振り方を考える
Webデザイナであれば、色々なスキルのフリ方があります。
最近を増えてるのがフロントエンド系のスキル(CSS/JS)やUX周りが多いですね。
デザイナの原点に戻って、グラフィックデザインに注力される方もいます。
細かいビジュアルの作り込みや感情に訴えかける表現が得意な方はこちらのほうが受けが良いですね。
そのセンスを活用して動画を扱えるようになるのも良いでしょう。
「何をデザインするか」によって、必要なスキルの幅も深さも変わってきますのでみんなと同じキャリアを考えるのではなく、あなたは何がしたいのかを見極めて必要なスキルを考える必要があります。
デザイナーのスキルに関して、様々な「あるべき論」がありますが、あれはその人の環境で必要なスキルセットで発言されてる、無視はしなくてもいいですが無理に自分が劣ってるみたいに考えなくても良いです。
スキルアップ戦略を決めるための指針
フリーランスでも会社員でもデザイナとして働く以上、市場で生き残っていく必要があります。(お賃金も大事ですので)
スキルアップ戦略を考えると以下のような基準で選ぶと必要なスキルが見えてきます。
- 自分の好き嫌いでスキルを身につける
- 会社から求められているスキルを身につける
- 転職市場における需要でスキルを身につける
一度紙に書き出してみて、自分が足りてるスキル、今後伸ばしたいスキル、自分の方向性などを見直してみてはいかがでしょう。
伸ばしていくスキルを決める
大きくデザインスキル/コーディングスキル/マーケティングスキル/みたいに分けて考えると楽かなと思います。
そこで、まずはどの能力を伸ばしたいのか決めるとやりやすいかなと思います。
すでに「こうなりたい!」と決まってる人は、それを満たすスキルを選定すれば良いですが、現状から伸ばしたいスキルがあいまいな人はスキルを整理してなりたいものを調べると、はかどります。
デザインスキル
- ツールの使い方
- UX
- UI
- グラフィック
- モーション
コーディングスキル
- グラフィックの再現
- CSS設計(HTML)
- モーション製作
- SASSとかのツール
- 言語の基礎知識(生のJS/php/ruby)
- ライブラリの使い方を覚える
- JS/php/ruby設計
コーディングスキル
- 解析
- 人間心理
- 企画力/問題解決力
- ライティング
スキルアップのための勉強方法
個人的には「継続する」のが一番良いかなと考えています。
ですので、あなたが無理のない範囲でできるやり方を考えるのが良いかと思います。
あとは続けるだけではなく、発表や公開などをしてフィードバックをもらうと良いです。
私の場合は週に一回ブログを更新したり、作ったプロダクトの更新とかやったりしてます。
登壇とかはあまり積極的じゃなく、声をかけてもらったときだけですね。
インプットをする
私のインプットの中心はTwitterです。
そこで気になったものは、クリップして後で調べたりしてます。
あとは雑誌もよく見るようにしています。
他にはデザイン系のコミュニティに入ったりしていて、そこで情報を得たりしています。
あまり活発なところは少ないのですが、個人的には、qranoko Communityの情報が役立ちすぎてやばいって感じです。
アウトプットする
インプットしたからにはアウトプットしないと身にならないですね。
私は自分でコード書いたりしてtwitterに投稿したり、ブログの記事にしたりしてアウトプットしてます。
未経験WEBデザイナーはブログを持ったほうが良いと思う私なりの理由
副業をする
アウトプットとは異なるのですが、副業をするのは結構スキルアップに繋がります。
他の会社さんにジョインしたり、直接クライアントと一人でやりとりしてものづくりすると普段では気がつけなかった事や自分のスキル不足が感じられて成長のきっかけになります。
副業をオススメする理由は下記の記事でまとめています。
ポートフォリオを作る
作ったものはちゃんと一つにまとめておくと自分のスキルを見える化にも繋がります。
やってきたことが見えると、自分の方向性も見えてきますので。
あとポートフォリオがあると色々なところから声がかかりやすいのでチャンスも結構回ってきます。
現役Webデザイナが教える転職で使えるポートフォリオの作り方
転職の準備をする
本気で転職するかは別として、履歴書と自分のスキルセットは常に整理していて良いです。
なぜこんなことをするのかというと、転職経験がない人や長く今の会社にいる場合自分の市場価値が全然見えてなかったりすることがあります。
今の会社でやれてるから大丈夫だと、いざとなったときに苦労される場合があります。
そのあたりの事は下記記事でまとめています。
30代のWebデザイナーが仕事を続けるために意識してること(メンタル編)
人に見せることで刺激をもらう
特に独学だったりで身につけてるものは本当に自分の評価が正しいのかわかりませんので人の意見を聞くのが近道です。
自分の中で完結させるだけだと、より良い方法にも気がつけなかったりします。
特に新しい事でチャレンジしてる場合は実際のWeb制作現場で使われるスキルに落とし込めるようにしたほうが汎用的ですので。
最後に
IT業界の速度は早いので、自分の時間を使ってでも学ぶのが当たり前になってきています。
そうでもしないと若手に追い抜かれて自分の仕事が奪われちゃいますので…。
私はこういった事はあまりネガティブにならず、Webデザイナとしてずっと成長できてると思っていますので、正直楽しいです(ゝω・)