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Webデザイナーがデザイン以外のあると良いスキルと学び方

スキルアップ

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近年「Webデザイナーに求められる事が増えてきて何を手を付けていいかわからない」という声を聞いたりします。

これはIT業界の市場が拡大していってる証拠で、拡大した分の人手が足りてない事の現れなのかなと個人的には思っています。

またスマートフォンの出現など、多様なスキルが必要になってきて専任がしにくくなってるのも原因なのかもしれません。

8年も前くらい前であればWebデザイナーはデザインだけやっていれば良くて、コーディングなどの実装はマークアップエンジニアやプログラマさんたちがやってくれてたと思います。

最近はWebデザイナーはデザインに加えて、実装も出来る人がほとんどかと思います。
※分業でやってる会社さんは別ですね

デザインや実装以外でもサイトの設計やマーケティング・解析など多種を求められるケースがありますね。人数の少ないプロジェクトだと特に。

この業界覚えたスキルで一生食べていくのは難しくて、私がよく言うのは「去年と同じことしかできないのは退化であって、維持じゃないよ」です。

業界も周りも進歩しているので、同じことを続けてるだけでは取り残されるだけですね。

私もようやく、Web業界の超新星sketchを使い始めて、今風のワークフローに乗れました。

時代についていくって大切ですね。

よく、「30歳を過ぎてからでもWEB業界に入れますか?」と聞かれますが入れます。入って続けてる人たくさん見ます。

続けれている人はデザインやプログラム以外にも業務で必要でその分野のスキルに長けてる部分をすでに持ち、勉強に意欲的な人が多い傾向を感じます。

誰でも入れるという保証はできませんが、入るくらいはそれほど難しくは無いのかなという印象です。

Webデザイナに「なる」ために身に付けておくべきスキルとしては、デザインの知識、各種ツールの使い方、コーディングのスキルになりますが、それだけでは近年ではWebデザイナーを「続ける」には不十分かなと思います。

以前、独学でWEBデザイナーになる方法という記事を書いたのですが、今回はWEBデザイナーを続けるためにという点で記載したいと思います。

Webデザイナの私の経歴

Webデザイナする前はガラケーのFlash屋さんをしていました。

iOSの登場でその業界が下火になったので、「スマホサイトが作れれば需要ありそう」と思って当時盛り上げっていた、HTML5,CSS3,jQueryを覚えて、流行りに乗って、WordPressを覚えてWebデザイナとしての今のベーススキルを2年くらいで作りました。

その後身近なディレクタと一緒に仕事したくなくて、自分がディレクタになりましたが、口下手なものでなぜこのデザインかというのが上手く説明できず、数字ベースで説明するために解析のスキルを身に着けました。

その後新規サイトの立ち上げに関わる事が多くなり、クライアントの情報を引き出す能力(非コミュ力)、提案力、マーケティング知識、コピーライティングなどデザイン以外のスキルを伸ばしていってWebデザイナとしての筋力付けている感じです。

なお、最近はアプリのデザインがメインでやってます。

これらの事を覚えてきてるので、なんとかWebデザイナとして崖っぷちで食いつなげています。

この仕事を続けるための勉強って大事ですね。

Webデザイナー続けるために覚えること

どうすればWebデザイナを「続ける」ことができるのか。

私は、会社やクライアントからかけがえのない存在と思われることが必要だと考えています。(普通のビジネスマンと同じです)

ですので、デザインのスキルだけあれば良いかといえばそうでないケースが多いのかなと思います。

デザインの引き出しが多いのと同様に制作物のクオリティ(コンバージョンの精度や更新のしやすさなどデザインを含めた成果の出しやすさ)を高める手段を持っていると強いのかなと思っています。

そのために必要な知識を挙げると、以下のようになります。

  • トレンドの把握
    • レスポンシブWebデザイン/パララックススクロールなどの表現、ソーシャルメディアの動向、新しいWebサービスなど
  • Webマーケティング
    • マーケティングの基礎知識、SEO、SEM、ログ解析など
  • ライティング
    • 文章を書く・伝えるスキル
  • ドキュメンテーションスキル、コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキル
    • デザイナがプレゼンをする機会も多いので。
  • マネージメント力
    • チームをまとめ、後進を育てていく力
  • 提案力
    • クライアントの利益になる提案をする力
  • 実行力
    • 提案したものをきちんと形にする力(人の手を借りても良い)

これだけ書いてしますと「Webデザイナーじゃない!」と思う方もいるかと思います。

当然、これらの項目には専門家がいるような内容もあるのでで、すべてを覚える必要はありませんが、周りに求められたり、あると作ったデザインの価値があげられるものばかりかなと思います。

同じWebデザイナでもデザインしかできない人であれば、専任の担当者がいないために結果的に制作物のクオリティが下がってしまったときの代替案が出せないのは非常に惜しい状況になります。

一人のデザイナーがこれらの知識・スキルをすべて完璧に身につけることは難しいと思います。しかし大小あるかと思いますが、一通り身につけておきたいものばかりです。

特に提案力は個性が出しやすく、クライアントが優劣を付けやすく自分を認めてもらえるきっかけになりやすいですね。

こういったデザイン以外の仕事を「ディレクタの仕事」という人はいるでしょうが、別にできる人がすれば良いだけでデザイナがやってはいけないわけでは無いですし、ディレクタと一緒に提案するという選択肢もあるので、安易に「自分の仕事じゃない」と決めつけるのは視野を狭くしすぎるかなと思います。

Webデザイナーの仕事の範囲を狭くとらえてしまうと、「作業者」の枠から抜け出すことは難しいでしょう。

特に最近はWebデザイナーとしてクライアントの利益になる提案を行うには、マーケティング面や技術面での知識を持った上で、デザイナーとしてのスキルやクリエイティビティを発揮する必要があります。

スキルを身につけるためにやったこと

スキルというやつは本や人に聞いただけでは学べはするものの身につきません。

身につけるためには自分で経験することが一番の近道ですし、それを繰り替えう事でやっと実務でも使える状態に持っていってスキルと呼べるものになります。

トレンドの把握

今は流行ってる表現など他のデザイナ・サイトでの見せ方、コピーは自分の頭からは出てこないので情報収集をするしかないです。

私の情報収集は以前下記でまとめましたので、参考になれば幸いです。

社畜系Web屋が実践してる時短の学習法

Webマーケティング

Webマーケティングと一言で言っても幅が広すぎてわからない事だらけですがとりあえずは本を数冊読んで見るのをオススメします。

最初はあまり堅苦しいものではないほうが良いでしょう。

私が読んで面白かったのはこの辺です。

マーケティング

小さな会社 ネット集客の鉄則

SEO・ライティング

沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘

あの上でブログをやることをオススメします。

ブログを始めて改善を意識することで自然とマーケティングを学ぶ機会を作れます。

ドキュメンテーションスキル、コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキル

これらは会議の中で進んで参加していくことで身につけやすいです。

ドキュメンテーションスキル

簡単に言えばまとめるスキルなのですが、これは議事録を取るのが良い修練になります。

議事録なんて誰にでも取れるという人もいますが、後から見返したときに、質の違いが現れます。

事実と意見と次回の宿題などが区別されており、参加してない人が見ても大筋がわかる議事録を初めから書ける人は結構少ないです。

議事録は会議が終わった後と次回の会議が始める前に見返しますので、そのときに第三者に意見をもらうと精度が上がっていくでしょう。

コミュニケーションスキル

黙っていないで意見することで身につけます。

時折、会議の中で質問されないと言葉を発しない人がいるのですけど、多くの場合「その意見に賛成です」みたいな意見しか出なくて、話しが広がらなくて、「なんでこの人いるんだろ?(会議にいるだけなら、もどって作業すればいいのに)」って私は思ってます。

もちろん、どんなときにでも意見をしろってことではなくて、話の流れが本題と外れて、変なの方向に流れていったり、自分が関係ありそうな話題だけど、話についていけてないときは質問するとかすると良いと思います。

普段の会話もコミュ力だとは思うのですが、関係性や知識・経験がバラバラな人がいる会議の中で発言するので、なるべく全員に伝えるスキルというのは普段の会話で必要なコミュ力でこれらはプレゼンのときにも必要になります。

プレゼンテーション能力

これはもうLT(ライトニングトーク)が最適です。

LTとはIT業界では日常茶飯事で、5分という限られた時間のなかで発表をするといったものになります。

プレゼンで失敗する人の多くは場慣れ・発表慣れしてないので普段から練習をしておいて損はありません。

LTはIT系の勉強会で良く行われるので、勉強会の参加のついでにやるとなかなか楽しめます。

LTをすると人に話しかけられやすくなります(どんな事をしてる人なのかみんなに伝わる)ので、話しかけるの苦手といった人には特にオススメです。

LTの始め方は以前記事にしたので、興味ある人はご覧ください。

LTと私&LT始めたい方へ

マネージメント力

一人でやるのには限界があります。
部下なりパートナーを育てる能力があれば、自分だけのスキルに依存しなくても良いのでスケジュールの調整もしやすくなります。

いつも忙しそうにしてる人は、出来る人なんでしょうけど、仕事を振れる(丸投げや押しつけるではない)能力があればもっと余裕をもってスキルを発揮できるのにもったいないなと思って遠くから見守ってます。

人を育てると自分の悪いところも見えてくるので、無駄に気が付きやすいです。

自分が一番下っ端で部下とかパートナーなんてって思う人は、どこかコミュニティでも探して人とチームを育てる視点で参加されてはどうでしょう。
自分がチームの中で何をすればみんなの負担を減らせるのかという視点を持てるようになるだけでも、人を育てる立場になった時役に立つ経験になります。

提案力

これに関してはひたすら提案するしかないですね…。

人に言われた事をするんじゃなくて、そのためには何が必要かという考えを常に持つだけでも提案をする機会はぐっと増えます。

言われた事を達成するために何をすれば良いかという視点も大事ですが、言われた事=本来の目的ではないので、そこを自分の中できちんと整理できるようにしておく必要があります。

言われた事をするだけなら、正直言って誰にお願いしても良いのですが、自分で気がついていない視点で意見をくれる人は貴重です。

実行力

提案力に続くものですが、提案したからには、実行するのも大事です。
そもそも実行できないものを提案しても、誰も得をしません。

やると良いことを結果で言えばポートフォリオを作ることです。
この場合は作る事が目的ではなく、人に実行した結果を見せれる状態にしておくことです。

自分の中では「あれは実行した」みたいなものもあるとは思いますが、それを実行したと伝えれる状況にしておくとモチベーションにもつながりますし、人からの見られ方も変わります。
ポートフォリオを作ることが目的ではありませんが、結果的にポートフォリオに載せれる状態にまで持っていける行動をすると実行力はグンとつきます。
べつにポートフォリオと言ってもそんな硬い形でなくとも、ブログの1記事でも十分です。

年末に今年どのくらいポートフォリオに追加できたかを見ると年間を通して、どのくらいの実行力があったか見直せますね。

なお、実行=自分で出来る事ではないので、人の力を借りるもの一つの手です。
人の力を借りれるのもその人のスキルですので、恥じること無く積極的に活用しておくと良いです。

まとめ

「これデザイナじゃなくて社会人適正やんけ」と思う方もいますでしょうか。
多分私もこの仕事をし始めた頃ならそう思います。

ただ、業界歴・年齢共に上がってくると専門スキルだけでは人の役に立てないシーンや期待いただく事が増えるので、自分を活躍させるためにも必要な事になります。

誤解のないように追加しますと別になんでもできろとかそういう事ではないです。
プロとして当たり前のスキルを身につけるのは当たり前ですが、他のスキルと組み合わせるとそれがもっと輝くというものになります。
個性をつけろと言い換えても良いかもしれません。

個性があれば、人の目にも止まりやすいですし、苦手な方とかかわらずに済む確率も減ります。
自分を別の視点でも成長させ、成功に導ける手段があると知って頂けたら幸いです(*ゝω・*)