以前からグラフィクデザイナーの方がWebデザイナーに転向したいという話を聞きます。
印刷業界が不景気で将来に不安を持つ方が多いようですね。。。
早めに動けるかたは良いことだと思います。
今回はグラフィクデザイナーをが、Webデザイナーになるために知っておくと良いことを幾つかご紹介します。
Webのルールを知れば転職の敷居は低くなる
グラフィックデザイナーの人で、Webデザイナーの仕事も同じデザインの仕事だから、入社したらなんとかなると誤解している方がいます。
外からみると同じように見えると思いますが、注意してるところは全然違うのでどういったところに気をつけているかを知っておくだけでも、今後の勉強の勘所も変わってきます。
デバイスによって見え方が違う
グラフィックデザインとWebデザインの1番の違いは見るデバイスによってレイアウトが変わることです。
コーディングをするときにPCとスマートフォンでレイアウトや見栄えが変わるように設定します。
これをレスポンシブWebデザインといいます。
ですので、デザインラフを一つ上げただけでも終わらないですし、PC版だけかっこよく見せるデザインを書いてもスマートフォンのデザインが大きく変わるようなら数倍の時間が変わり、効率が悪くなります。
当然雑誌のような複雑な階層や座標を取るようなレイアウトで作るとコーディングの段階で苦労します。
実際、Webデザインの経験のないグラフィックデザイナーの人が上げてデザインがWebで見せるのには不向きなもの過ぎて、突き返したりするシーンもよく見かけます。
またサイトを表示するソフト(ブラウザ)でも挙動が異なるので同じPCでも全く同じ見せ方というのは難しいです。
コーダーの存在
上記で少し紹介しましたが、このコーディングの作業をするコーダーという職業のが別でいます。
会社によっては、Webデザイナーがコーダーを兼任するケースも多いです。
Webサイトを作るにはWebデザイナーとコーダの連携が非常に大切ですので、コーディングしにくい、1人よがりなデザインを作ってしまうと、コーディングで時間がかかってしまって上手なチームプレイができません。
時々、どんなデザインでもきちんとコーディングするのがプロのコーダーだろうという人がいるのですが、私はそれは責任の擦り付けにしか聞こえないです。
Webデザイナーとしてデザインをしている以上、きちんと次のフェーズに移行しても問題のないものを作って、渡してこそプロの仕事でしょう。パートナーをなじるのはお角違いですね。
もしコーダーのスキルが低いとか、自分のデザインをちゃんと反映しないので嫌と思うようでしたら、あなたがコーディングのスキルを身に着けて、その方の仕事を奪えば良いと話です。
実際、コーディングもできるWebデザイナーはたくさんいますのでそれほど難しいものではありません。
動きがある
Webサイトは紙媒体と違い動きをつけることがあります。
例えばバナーを押したときや、スクロールしたときに画像が動いたりするやすですね。
こういういった事はコーディングで可能です。
デザインをする中でどういうときにどんなアニメーションをするとか考えておけるとより良いデザインになります。
フォントを使える選択肢が少ない
グラフィックデザインですと、自分のPCに入っていればどんなフォントでも自由に使えていましたが、Webの世界ですと、サイトを見るユーザーのパソコンにそのフォントが入っていないと表示されません。
文字を画像にして見せるのは可能ですが、文章などの場合はフォントでデザインの表現にこだわるより、デバイスに合わせて見せやすくすることが重要ですので、使えるフォントに制限があります。
一応Webフォントという技術があるので、できないことはないのですが、フォントのライセンス上そんなにほいほい使えないのでまずはあまりフォントは使えないと思っておいたほうが良いです。
容量の存在
Webサイトは基本的にネットワークから画像やHTML・CSS・JSなどのデータをダウンロードして表示します。
そのダウンロードの量が大きければそれだけ表示に時間がかかるので、同じような見栄えでもどうすれば軽量化できて、サイトの表示を早く出来るかを知り、それをデザインに反映してできると良いです。
更新が頻繁にある
Webサイトの特徴として、公開してもすぐに修正ができます。
グラフィクだと、印刷してしまったらもう修正できませんが、Webは簡単に修正できるので心休まりますね。
逆に言えば、サイトが公開しても修正が来ることを想定してデザインを作っておかないとあとで自分の身を苦しめる事になります。
解析ツールで成果が見える
Webサイトは簡単に解析することが出来るので、自分の作ったバナーのクリック率やサイトのアクセス数などすぐに可視化できます。
もしあなたがグラフィックデザインに自信があったとしても、数字上成果をあげられなければデザインツールが使えるだけで素人と変わらないと言われてしまうかもしれません。
逆に言えば、案件を重ねる中での自分のデザインの良し悪しも見えるので身が引き締めやすい場になると思います。
デザイン以外で新しい・覚える事がことが多い
IT業界なのでその場にいる人からすると当たり前かもしれませんが、SEOとか解析とかマーケティングとか、広告とか覚える事が多いです。
Web業界は関わる職種が多いのですが、すべての案件にその専門家がいるわけではありませんので、自然とWebデザイナーが色々な事を必要にかられて覚えないといけないって事が多いです。
ですが、あまり悲観的にならないでくださいね。
覚える事が多いということはそれだけ差別化できるので、チャンスでもあります。
みんなと同じことが出来る人よりも、あなただから出来る仕事がある方が強いです。
使用するアプリケーションの違い
DTPの場合ですと、多くの現場が、IllustratorやInDesignでデザインを制作して写真の加工が必要なときはPhotoshopを使っていたかと思います。
Webデザインです、Photoshopでデザインを制作、イラストやロゴなどベクターデータを制作したいときにIllustratorを使用するところが多いです。
レスポンシブWEBデザインの登場がきっかけでIllustratorでデザインする現場も増えてはいますがPhotoshop派の人が多いですね。
他にもアプリなども作る現場ですと、sketchというツールを使ったりします。
私もsketchでデザインしています。
Webデザイナーに転職する人はまずは使い慣れたIllustratorでデザインする方法を模索すれば良いですが、どこかのタイミングで「Photoshopでデザインする」ということもチャレンジしておいたほうが良いですね。
HTML、CSSコーディングの勉強もする
Webデザイナーに転向するには、コーディングもできないと!と自分を追い詰めてしまうかもしれませんが、コーディングができないWebデザイナーもたくさんいます。
というか多少はWebデザイナーの皆さんコーディング出来るんでしょうけど、レスポンシブWEBデザインの登場をきっかけにコーディングが複雑になったので、仕事として使えるようなレベルでなく、Webデザインとコーディングで分業している現場もまだまだあります。
もちろんコーディングを覚える事は大切ですので、これをおろそかにしていいとは言いません。
ただ、独学で業務に使えるレベルでコーディングのスキルを身につけるのは時間がかかってしまうので、ほどほどに。
コーディングを覚える以上に自分でWebサイトを運用するいった事のほうが学ぶ事が多く、転職にも有利に働くので、WordPressで自分のブログとか持つのオススメします。
最後に
「覚えること多すぎ!」と難しく感じたかもしれませんが、他業種に行こうとするので多少は仕方ないです。
ちゃんと向き合えば、すぐ慣れます。
グラフィックデザインをやってきてる人は、デザインは人並み以上は自信があると思いますので、そこをちゃんとアピールすると良いと思います。
デザインで必要な基本的な事は変わりません。
もしそれでもやっぱり自信が…という人は一度転職エージェントに相談するとよいでしょう。
私はDODAさんに相談して良いご縁が頂けました。面接の練習とか、定期的に自分の希望に合った求人を紹介してくれる(今はいらないといえば送ってきません)ので最初のうちにDODAさんにお世話になって遠回りな転職活動をせずに済みました。
DTPで培ってきた経験は必ず活かせるので、できないことに心折らずに得意な事で頑張りましょう(ゝω・)
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