未経験の人でWebデザイナになりたいという人からよく相談される事で、Webデザインの専門学校に通うほうが良いのか、独学が良いのかという問いに私の経験を踏まえて回答をします。
まずは結論から
私は基本的には専門学校・スクールの受講はオススメしていません。
初めから自分で勉強しないで行く場合は特にです。
何故かというと1番の理由が、就職した人たちから
- 「行っても学ぶ事が少ない(すでに知ってる)」
- 「本やネットに書いてあるばかりの授業だった」
- 「金額に見合ったものを教えてもらってる気がしない」
という後悔の声を聞いているからです。
もちろん講師がいるので、「プロに聞ける」というメリットはあるのですが、講師の人が古いスキルの人で最新の事を聞いても知らなかったりします。
※もちろん、現場で活躍して今の開発事情に詳しい人もいますが、全員がそうではないという事です。講師のスキル差は一定ではなく・個人差があります。
他にも教材が古くて、現場で役に立たないような事に時間を割くといった話も専門学校・スクールを卒業した方達から聞くので、私はオススメできません。
もちろん専門学校・スクールによって差はあるでしょうが。
参考までに私がTwitterでアンケート取ったものを紹介します。
【緩募】3年以上のWebデザイン経験者の方に質問!
未経験の状態から業界に入る(就職したとき)ときに、どのように勉強されて入りました?Web業界で続けれてる人ってどんな人が多いのか気になりまして。
— コンチ (@maki_saki) 2017年8月17日
このアンケートを見るとWeb業界で続けてる人は殆ど独学から始めてますね。
ご覧の通り独学からでも、十分業界には入れますし、3年以上業界に続けていれる人は独学でやった経験が生かされてると結果に出ています。
Webデザインの専門学校・スクールがなぜ駄目なのか
他にも専門学校・スクールを勧めれない理由はあります。
まず誤解してほしくないのが、専門学校・スクールに通えば必ず就職出来るわけではありません。
当たり前ですがスキルを身に着けてそれを人に伝えれる状態にまで持っていかけないと就職は難しいです。
人に習うだけでなんとかなると思ってる方は残念ながら、卒業時に後悔することになるでしょう。
高額な受講料を払う選択を誰もができるわけじゃないので専門学校・スクールが適切とは言いづらいです。
専門学校・スクールの受講料が高い理由
独学か専門学校・スクールでどちらで学ぶと天秤にかけた場合、時間と金額を比較になりますよね。
当たり前ですが金額は専門学校・スクールのほうが高いです。
なぜ、金額差があるかというと、学校の場所代・講師等の人件費・広告費と教える事以外に予算がかかってしまうからです。
時間については、人によるのでどっちが早いとは言えないですね。
習うだけではスキルは身につかない
専門学校・スクールに通えば、教えてもらえるから実務レベルのスキルが身につくと思っているかもしれませんがこれも誤解です。
専門学校・スクールで教えてくれる代表的なものは以下のものが一般的と思います。
- HTML
- CSS
- Photoshop
- Illustrator
- Webデザイン
- PHP
- jQuery
- JavaScript
中学・高校の勉強と同じで、これらを反復して練習をしなければきちんと理解することはできません。
特にコーディングが苦手な人はこの点を軽視してる人が多いですね。
そしてこれだけのものを短期間に詰め込んでスキルにまで消化出来る人は少ないです。カリキュラムがあるので、なかなか自分のペースで覚えるのは難しいでしょう。
もちろん独学で学んでもこれは同じですが、「独学」と「習う」では学ぶ姿勢が初めから違うので、独学で行うほうが吸収して理解するまでが早いです。
ポートフォリオの材料不足
専門学校・スクールでは、最後の卒業制作にポートフォリオを作る事が多いのですが、そもそもポートフォリオを完成させれない人がいたり、完成させても中身がない人が多いです。(私が面接をした経験上の話です)
理由は、ポートフォリオの作品が授業の課題の内容なので、みんな似たりよったりの作品になり、作ったものの魅力が薄いからです。
授業の課題として作ってるものをポートフォリオに入れているので当たり前ですね。
そして応募された企業が予め型にハマった課題で作ったものをその人のスキルとして評価するというとどうでしょう…?ちゃんとに理解して同じもの作れているかというと疑った目で見られる事もあるでしょう。
実際専門学校・スクールの卒業生でポートフォリオは作ったものの作品が無くて苦労したという声はよく聞きます。
別に特別就職に有利ではない
専門学校・スクールも企業を紹介してくれるだけで、専門学校・スクールを卒業するから有利ということはないです。
自分で転職サイトから応募するのと大差ないです。
就職の経験のない方だと、履歴書の書き方・面接の受け答え、自己PRなどが不安という方もいますのでその点は専門学校・スクールがフォローしてくれるので、そこはメリットになると思います。
しかし社会人を経験したことがある人は一度履歴書の書き方も面接も受けているのでそれほどメリットがあるというわけではありません…。
講師の人の人脈繋がりの紹介もありますが、全員が受けれるメリットではないので難しいところですね。
Webデザインの専門学校を選ぶメリット
専門学校・スクールを選ぶメリットはあります。
1番の魅力はわからない事を人に聞けるという安心感です。
自分でWebデザインを一度やってみて何から手をつけたらいいのか分からない人や、アピールが苦手な人であれば、専門学校・スクールに入る価値はあるのかなと思います。
他にも、同じ目標を持った人と時間と悩みを共有できるということです。
社会人になってしまうと意識しないと同業者との繋がりを作りにくいので、学校の繋がりで人脈が繋がるのはメリットですね。
実際に下記の記事の人ははじめは独学でがんばったもの長い期間内定を就職につけず苦労されていたところ、スクールに通うことで二ヶ月半後あっさりと内定が出てたそうです。
勘ですが、この方は元々自分で学ばれていてスキルや理解力はあったものの、スキルの伝え方などが弱くそのあたりをスクールで補完できたんじゃないかなーとか思っています。
この方はエンジニアですが、Webデザイナでも同様の事はよくあります。(私もアドバイスして3ヶ月後位に内定を取られる方も多いので。)
独学のススメ
私が独学でいい感じにスキルを身に着けて、今Web業界で暮らしていけてるからというのものあるのですが、周りの人も似たような感じなので、やっぱり私は「まず」は独学をオススメします。
具体的な独学の方法はこちらに記載していますので、気になるかたは参考にしてください。
ぼっちでも効率的に独学でWEBデザイナーになる方法(基礎編)
空いた時間で足りないところを自分のペースでを勉強できる
社会人でも学生でも自分のライフスタイルに合わせて勉強できます。
特に働きながら前提だとお金を稼ぎながら、勉強するので、時間とお金の大切さを噛み締めながら時間を作るので、ハングリーなメンタルで学べます。
また、学校の授業と違い自分の足りないところを中心に勉強して弱点をフォローすることもできれば得意なところを伸ばす選択ができます。
就職となれば、自分の特化したところを見せる事で面接官に良い印象を持たれるので、自分のやりたいこと・やれる事を伸ばせる環境は大事ですね。
自分で学ぶ力がつく
どの業界も入ってからがスタートです。
自分で学ぶスタイルがないと同じ会社ではともかく業界で続けて行くのは難しいでしょう。
実際私は自分で毎週勉強するようになって、転職には困っていないです。
初めから独学で学んでおけば、興味を持てる情報があっても自分で調べて吸収できます。
最近は本以外にも動画やオンラインで学べたりと自分で調べてなんとかなる環境が整っていすので難しくありません。
実際にWebデザイナーとして働き始めても調べることばかりになるので、独学ではじめて調べるスキルが高い状態のほうが苦労は減ります。
僕らの先生はいつだってGoogle先生です。
独学で大変なところ
独学を勧めてはいるものの、誰にでも合ってる・合ってないというところはあります。
苦手な環境で続けるのは大変ですのでその場合は素直に専門学校・スクールに通ったほうが良いのかもしれません。
以下で、独学で大変なところを紹介します。
モチベーションの維持が大変
独学で挫折する人はだいたいモチベーションの維持で挫折します。
Webデザイナーは幅広く勉強することがありますので、独学で覚えるのは大変というのはわかります。
特に最近はそもそも何から手を付けて良いのかわからない…というくらいですしね。
目についたものを全部手を出そうとすると時間がかかりすぎるのでWebデザイナーを目指すならデザイン周り、HTML/CSS/jQueryあたりは押さえておくのは必須ですのでまずはそこだけでも抑えておきましょう。
マーケティングとか解析とか動画とかWordPressとかは下地ができてからでも大丈夫です。
聞ける人がいないので詰まりやすい
本や動画で勧めていると勉強を進めていると、必ずわからないところが出てきます。
他にも◯◯をやりたいのだけどこんな時どうやれば良いんだろうとかの要望が出てきた時Google先生で検索すると思いますが、検索してすぐに見つかるものもあれば、何を選んで良いのか・正しいのかわからないというケースもよくあると思います。
そんなときのために普段から勉強会などに参加して聞ける人を見つけておくのをオススメします。
勉強会は無料のもの〜有料のものと様々ですが、懇親会があるような勉強会ですとプロの人と話ができて勉強会が終わった後も相談できる関係を築けます。
勉強会というと堅苦しいイメージがありますが、コミュニティを重視してみんなでワイワイする事を重視する勉強会も多数ありますのでそういったところがオススメです。
WordBenchというコミュニティはWordPressの話が中心ですがWeb初心者のデザイナーも多く参加していて、色々な地域で行っているのでオススメです。
余談ですが私も初心者の頃はWordBenchOsakaに参加していました。
他にも最近は動画コンテンツで学ぶものもあります。
本を見て手を動かすのは、慣れないとかって人は動画コンテンツがおすすめです。
動画で学ぶのでオススメなのはUdemyです。
価格は結構するのですが、時々びっくりするくらい安いときがあるのでそのときはチャンスです。
Webデザインを学ぶのでしたらこちらのコースがボリュームと網羅感があってオススメです。
Webデザイン入門オンライン講座
学校に通う前にこちらを購入して、腕試しっているのも良いですね。
Udemyでは講師の人が質問を受け付けているので、講座内の質問であれば答えてくれるので、独学の中でも人に頼りやすいものになります。
[dfads params=’groups=165&limit=1′]
独学のデメリットを軽減する方法
独学で続けてはいるけど、スキルの伸び悩みがあったり、不安でという人は、ここで初めてスクールを利用するのを視野に入れていいと思います。
お金は多少かかりますが、相談できる場が確実に作れますのでメリットはあります。
ただダラダラやっても仕方ないので、短期間で結果を出すようにしたほうが良いです。
TECH::EXPERTは、10週間(1日10時間×週6日×10週間の600時間)という短期間でスキルを身に着けれます。
その後就職できなかった場合は全額返金の制度もありますので、かなり集中してスキルアップと転職活動に時間を当てられます。
もちろんいきなりスクールに通う!とかではなく、基礎的なところは自分で勉強してから申し込んだほうが、詰まるところが減って効率的に学習できるのでスムーズに質問や今後の見通しが立てやすいと思います。
スクールに通えば就職できるわけではありません、きちんとスクールに通って身につけたスキルを自分でも伸ばす!くらいの覚悟は必要です。
最後に
明確な目標を持っていれば、Webデザイナーになることはそれほど難しくありません。
続けることのほうが難しいのでぜひ、独学で学ぶ事をおすすめします。
もちろん、専門学校・スクールを卒業して、しっかりした人もいるので、入学すること自体が間違いって事はないです。
実際専門学校・スクールを卒業して、現場の最前線で活躍していたり、そのまま副業で講師をしてる卒業生もいます。
オススメの流れは
- まずは独学で初めてみる
- Webの勉強会やコミュニティに足を踏み入れて、相談できる人脈を自分で作る
(例)WordBench
ちょっと1人だと無理そうなら専門学校・スクールに申し込む
TECH::EXPERT
って感じですかね。
あまり時間がない人は独学で短期間で就職するための方法を下記にまとめていますので、興味あれば読んでください。
未経験の人が最短でWebデザイナーになる方法
この記事で専門学校・スクールへ通おうか悩んでいるの方の一步につながれば幸いです(*ゝω・*)
この記事を見てくれた人の反応
記事を公開したら、未経験から学校に通ってweb業界に入った人がこの記事を見て反応してくれたので、追記します。
専門学校でてるけど、正直行かなくても何とかなったなとは思うのと、学校が全部何とかしてくれると思ってる人がダメになってたので本人次第かな
未経験のWebデザイナは学校か独学どちらがオススメか比較してみた https://t.co/BC8JgNy44k @maki_sakiさんから— ▲ (@misumi_takuma) 2017年8月16日
実際教材が時代錯誤な感じはすごくあるので何とかしてほしい感はある。一時期はアレでよかったんだろうけど。
— ▲ (@misumi_takuma) 2017年8月16日
HTML,CSSとかProgateやってるほうがマシ
— ▲ (@misumi_takuma) 2017年8月16日
他にも学校だとこんな体験もあるようです。
デジハリ時代の卒業制作で Flex, AIR を使った作品を提出したら、「うちで扱ってない技術を使うのは困るんだよねー」と言われ、選考対象外とされました。
奴らのことは絶対に忘れぬ https://t.co/hGg6qhL0vp
— Naoki.YAMADA (@wakamsha) 2017年11月7日
[dfads params=’groups=169′]