2021年5月からCPO室という部署に異動なりました。
異動して驚いたのですが、実はCPO室が何をする場所なのかわかっておりません。
なぜ存在しているのかわからない部署というのも居心地が悪いので、自分なりにCPO室とはどんなところなのかを考えてみようと思います。
CPO室の存在意義
CPO室というからにはCPOのための部署と考えています。そのためCPOの役割を整理する必要がありますね。
自分なりに考えたCPO像は下記記事にまとめています。
CPOとは常にプロダクト全体を俯瞰してみて、現在の課題と理想はどうなっているかをアウトプットをして様々なステークホルダーを巻き込みながら組織の活力となってゴールに向かって進める人。
CPOが期待されている事を一人で実現させるのはほぼ不可能といえます。そのため、CPOの計画を実現させるために、専属のチームとして存在するのがCPO室となります。
また属人化を避ける意味合いも強いです。 CPOのみにすべてを任せているとCPOがいなくなったときにこれまでの計画で進むことが難しくなります。
人がいなくなっても過去の資産を活用するために担当分野を分解している面もあります。
CPO室に必要なメンバー
CPOが計画をして実行するためには下記が可能なメンバーが必要になります。
計画をするために必要なこと
- ユーザーをよく知り、コミュニケーションをとって課題の発見をする
- ユーザーを深く知ることで、製品設計に反映させ、リソースを最大限に活用する。顧客と話し、彼らの意見に耳を傾ける。
- 課題を整理して優先順位を明確にする
- 明確な目標を設定し、製品戦略を遵守するためには、厳密な優先順位付けと透明性が必要である。
- 良いプロダクトを設計する
- プロダクトの理想型を考え、インパクトのある製品や機能を作ったときのKPIツリーを考える
- 測定をできるようにする
- 得られた知見を製品の改善に生かすため、プロダクトのリリースを通じて測定して評価できるようにする。
計画を実現するために必要なこと
- プロダクト開発に必要なメンバーの採用
- マネージャーしかり、エンジニア・デザイナしかり計画したものを開発するには良い開発者が必要になります。また入社したメンバーがちゃんと活躍できるようにオンボーディングにも必要です。
- 計画の社内浸透
- 中期的な計画をすべての部署に共有をして自分たちがどこにいてどこに向かっているかの意識を統一する。
- 各部署が立てている短期的な目標を把握し他部署にも共有をする。
- 評価と改善をする
- リリースしたものを観測し評価をします。期待と異なる場合、再計画を立てて改善をします。
上記の内容を踏まえて考えると、下記の職域のメンバーが必要になります。
- PMを統括するマネージャー
- 複数のPMが存在する場合、これ誰の担当だっけ?みたいな空白を作らないようにし、プロダクトのプロジェクトのことはこの人に聞いたら最新の情報が聞けるという存在
- UXデザインマネージャー
- プロダクトのペルソナやジャーニーマップ、「なぜユーザーはこれが必要なのか」を把握している人。このあたりの最新の情報を把握している。
- データアナリティクスマネージャー
- 主にKPI周りの数字を管理する人。計測の管理画面を更新する人。
- 採用マネージャー
- 中期の計画をもとに必要と明示されたメンバーの確保に務める人
- マーケティングマネージャー
- 中期の計画をもとに接点のない未来の顧客に対してリリースされた製品の紹介やブランディングなどを把握する人。
- カスタマーサクセスマネージャー
- 中期的に解約(チャーン)を予測し、現状カスタマーサクセスがうまくできているかを把握して、KPI以外でプロダクトの課題が出てる場合にアラートを出す人。
最後に
整理をしていくと少しずつCPO室というものが見えてきました。
CPO室は何をするをところなのか質問したときに「なんでもするところ」など何も考えられていないような返事をもらった事がある場合は、部署の期待値もCPOの課題も見えていない可能性があります。
そんな状況でCPO室なんてものがあると、周りの人からの期待値も調整できないですし、メンバーも目標や何を達成するところなのかわからずただただ疲弊してしまいそうです。
流行ってるから作ってみたなど、目的もなく部署を存在させたい場合は「なんでも屋」や「チーム奴隷」とかなんて部署名にしたほうが実態として良いかもしれませんね。