上司や、先輩といった、立場になると、普段の業務に加えて部下や、後輩などを育てるというお仕事がでてくると思います。
私も時々頼まれる事があるのですが、わりと面談のときに新人さんが私の事をほめてくれるようですし、私の上司もその功績を認めてくれるので嬉しいです。
多分こういう事の結果かなと自分で指導担当するときに気をつけている事をまとめてみました。
教育する上で気をつけていること
まず前提として人を育てるときに一番やってはいけない事はその人が会社を辞めてしまう事だと私は考えています。
人を育てるということはとてもエネルギーがいることで、人が辞めてしまった場合はそのエネルギーは以降の未来に対して全く活かせない事になってしまいます。
もちろんキツく叱らない事で人をやめさせないとかそんなアホな事は考えません。
間違った時に叱るということは必要な事です。
甘やかすも叱るもどちらも大事な事です。
甘やかす・叱る は何に繋がるかというと「モチベーション」に繋がります。
人を育てる=モチベーションを育てる事と私は考えています。
聞ける雰囲気を作る
よく「わからんかったら聞けよ」 言う発言を教育担当がいう場を耳にしますが、そもそも聞ける雰囲気・関係が築けていなければ結構難しいです。
仕事なんだから聞きやすいとか関係ないという人もいると思いますが、聞きやすい関係を築くのも教育担当の仕事で、それを放棄して新人さんに求めるのは理解に苦しみます。
教育はボランティアじゃなく仕事です。結果残してなんぼの世界です。
雰囲気を作るのは相手と共に作るものなので、自分も新人さんの事をちゃんと知らないと関係は築けません。
また「人(新人さん)が悪いから育たない」という考えは人を見ていない人の言葉だと思います。
その人の価値(得意不得意)を見いだせない人はそもそも教育なんて分野に手を出すべきではありません。
マニュアル読ませればよいですし、なければ自分で作れば良いって事だと思います。
私はまず聞ける関係をどれだけ早く構築できるかが新人教育のポイントだと思ってます。
完成形をイメージさせる
初めての作業の場合、何から手を付けて良いのかわからないと思いますが完成形が見えれば何が必要かが見えてきます。
後は順番を整理するだけですので自分で考えて答えを出してくれます。
完成形が見えていると相談もし易いですし、教育担当も答えを導きやすいですね。
役割を与える
「あなたがやらなければこの作業の進捗はありません」というように役割を明確化すればその人が行わなければならない事がわかるので考えて動いてくれます。
また、「これは私がやらないといけない」というような責任感にも繋がります。
「新人は言われたことしかしない」という人がいますが、ただ何をやって良いのか新人さんがわかっていない事も多いと思うので単純なコミュニケーション不足かなとも思います。
場合によっては自分の無能さを自慢してるようにも聞こえるので褒められた事ではないと思います。
役割を持つと人は自発的に動いてくれます。
一緒に学ぶ気持ち
人にものを教えるというと「教える側が偉いみたい」になってしまいがちですが、教えるということで自分の中で曖昧だったものが明確化して自分の勉強にも繋がります。
新人さんのためという気持ちも大事ですが、自分のためと考えると自分のモチベーションに繋がります。
理解してもらえなかったり結果につながらなかった時、相手を攻めるのではなく自分にも非があるという気持ちを持つ事が大事です。
これは結果につながった時、自分の中で「自分( 自分と新人さん)と一緒に出した成果」 としてモチベーションに繋がります。
新人さんのモチベーションを高めるのも大事ですが自分のモチベーションを維持するのもとても大事です。
部下は教育担当を選べませんが、教育担当も部下を選べません。共に歩み学ぶ姿勢がとても大事だと思います。
一気にたくさんの事を言わない
人がものを覚えるのには得て不得手があります。
一つづつ確実に覚えてもらって次につなげて行く。
これは自分の中でもこの人は「前に教えた○○は覚えた」と整理しやすいです。
慣れてきて一回で覚えれる量が見えてきたら増やせば良いと思います。
マニュアルを作らせる
定期的な指示だったりする場合はマニュアルを作ってもらいます。
マニュアルは自分で「考えて」作るもので全体が見えていないと作れませんのでより深い理解に繋がります。
あと次の新人さんや担当者への引き継ぎにも使えて一石二鳥です。
今やるべきメリットを伝える
なんでこの仕事をしないと行けないのかを理解してもらうのはモチベーションに大きく繋がります。
特に新人さんは全体が見えていなくて、依頼内容を理不尽に捉えてしまう事もあるかと思います。
これは「本人が将来何をしたいのか、どうなりたいのか」を知っておかないとモチベーションを上げる事に繋がるアドバイスができないので新人さんを理解する事にも繋がります。
将来の希望は持っていても何がそれに繋がるかを明確にわかっている新人さんは少ないのでそれを教えてメリットがあると教えることで自発的に動いてくれます。
一息いれれる業務指示をする
新人さんは慣れない業務を始めるわけなので長時間悩んで業務をする場面が多くなると思います。
ゴールだけ渡して後は放置みたいな事をするより中間のゴールポイントを作って一息付ける(間違っていないと認識させる)ようにすると安心もでき、自然と仕事にメリハリが出来て良いです。
小さなミスを責めずに大きなミスの時に責める
私は失敗は成功の過程だと思っていますので失敗はどんどんすべきと考えています。
失敗を恐れて保守的になり、自発的に何もしなくなるほうがよほど恐ろしいです。
ミスをしたことの反省よりも後のフォローの大事さも一緒に覚えてもらいます。
ただ大きなミスをした場合は事実を確認して叱ります。
大きなというのは想定の範疇を超えたという意味となりますが、これは信頼して依頼している部分を怠けた結果だと思ってます。
もちろん教育担当の認識の甘さが産んだミスであれば教育担当が悪いかなと思いますけど。
ちなみに上司は部下のミスをフォローするためにいますのでミスを部下に押し付けるような人は自分の仕事を放棄する人だと思ってます。
また同じミスを何度も繰り返す場合も注意しますね。
ちなみにミスを指摘するときは、人格否定をしません。
例)あなたは○○だからダメなんだ!
ミスには原因がありますが、それをその人の人格をせいにしても解決に繋がりませんし、言われた方も直しようがありません。
そもそも自分が人の人格を叱責できる人格者だと思ってる人がいるならそれ自体が大きなミスなように思えます。
ミスは原因を突き止めて対策をするだけです。
あとは対策がその人にあっているかどうかのトライアンドエラーを繰り返すだけです。
人格はそんな簡単に変えれません。
苦手意識を持たせたままにしない
はじめに上手く行かないと苦手意識を持ってしまいますが、続ける事で人は慣れます。
多少のミスで苦手意識をもって今後できなくなるよりも慣れてもらって成功体験を経験してもらうと次から色々な事にチャレンジしてくれます。
新人さんの成長を信頼しましょう。
成果をきちんと伝える
私はしてもらった業務の成果をなるべく伝えるようにしています。
※作ってもらったLPの成果だったり、〇〇さんの資料のおかげでしゃべりやすかった、■■が○○さん褒めてたよなど
※ダメだったときもちゃんと伝えます(ものによりますが)
自分の行ってる事が何につながっているかがわからないとなかなかモチベーションを継続するのは難しいです。
成果を伝える事で「もっと頑張ろう」などと次の活力へつながりやすいです。
自分の成長を感じさせるのが何よりもモチベーションに繋がると思いますので成果を伝えるというのはとても大事だと思っています。
まとめ
人それぞれ合ったやり方はあると思いますが、私は「モチベーション」に注目して人を育てます。
モチベーションというのはガソリンと同じで使えば減っていきますので、どこかで補給しなければいけません。
燃料がなければ動けません。
ワクワクさせたら人は自分から動いてくれますよ。
新卒さんの教育に悩んでいる人のヒントになれば幸いです。
ちなみに私のモチベーションはおちんぎんです(*ゝω・*)