Cntlog

未経験からフリーランスWebデザイナーを目指すのが難しい理由

転職・副業

投稿日

Webデザイナーは未経験からフリーランスになれますか?という質問を何度かうけたので自分なりの回答でお答えします。

私について

私は現在会社員(Web歴12年くらい)なので、副業フリーランスという形で収益を上げてます。

会社員/副業ともにWeb系のデザインをしていますので、未経験からというわけではないです。
2019年の確定申告で200万くらい副収入がありました。

ではなぜ未経験からのフリーランスが難しいかというと本業でWebをやっている人でもフリーランスを続けれなくて会社員に戻ってる人を何人も見ているからです。

個人的にいきなりフリーランスになるというのはリスクが高いと感じています。
※最近はフリーランスになるリスクは低くはなっていますが人がフリーランスを目指す人が増えているので、別の意味で難しくなってきてる傾向は感じてます。

フリーランス1本でやっていくリスクと、なぜ私が会社員&副業のスタイルにしているかに関しては下記に書いているので、興味があれば御覧ください。

私がフリーランスを選ばなかった理由
会社員をしながらフリーランス(副業)で働くメリット

未経験からフリーランスを目指すのは実際どうなのか

私が実際に見てる感じだと成功してる人はかなり少ないです。
フリーランスを続けていってる人は下記のような特徴があります。

  • ちゃんと営業をしている人
  • 自分の強みを理解している人
  • 仲間を作っている人
  • 稼ぐより信頼関係を築くことを大事にしている人
  • 自分で考えて行動できる人
  • セルフマネジメントできる人
  • コミュニケーションを大事にする人
  • 臨機応変に対応できる人

あれ?なにか普通の事のように思えるかもしれませんが、以外にこれができていない人は多いです。
では、「これができればフリーランスになれる!」なんて考えはしないでくださいね。
あくまで依頼(期待)された業務ができるスキルがあるという前提になります。

フリーランスと一言で言っても業務スキルの差はかなり開きがあります。
どこまでできたらフリーランスになれるなんて境界線はなく、単純に「クライアントの期待に答えられるか」でしか評価はされないです。

あなたがどんなスキルを持っているのかは私にはわかりませんが、Web以外で「クライアントの期待に応えられる」スキルが今無い場合はWebデザイナーとしてのスキルを身に着けても成功するまでには時間がかかるかる気がします。
Webデザイナーとしてのスキルはクライアントの期待に応えられる事の一つに過ぎません

余談ですが、元営業や元飲食をやっている人は未経験からWebデザイナーになってフリーランスになるまでが早いです。
おそらくですが、元々「お客様(クライアント)と接してきている」仕事なので短いスパンでクライアントが望む価値提供を自分で考えて実行している仕事だからだと思ってます。

個人的には、一度実務経験をつんでからフリーランスになる方が成功率が高いと考えています。
その理由は下記のようなものになります。

  • 業務の進め方が自己流になりがち
  • スキルは身につきにくい
  • 報酬が安くなりがち
  • 安定して仕事を得られない/紹介してもらえない

業務の進め方が自己流になりがち

未経験でフリーランスになろうとすると、ヒアリングのときに何から聞いていいか、他の準備は何をすれば良いのか、そういった基本的な部分も自分で考えて行おうとしがちですが、会社に入って実務経験を積めば、営業、エンジニア、先輩デザイナーなどのすでに何年も専業でされてる人の進め方を見て自分のものに吸収できる場がもらえます

他にもWebサイトなりアプリなりを作ろうとしたときに、何が最適でどういう選択肢があるかがさっぱりわからないと思います。

自分の考えたやり方ばかりで効率的な采配をするのが難しい人が多い印象です。
例を挙げるとWordPressでしかWebサイトを作れない人です。

もちろん勉強会などで学ぶことも可能ですが、時間もかかるしわからないことが出てきてもすぐに質問もできるわけではないのでスキルに消化するまではなかなか難しいかと思います。

実務経験がないとスキルは身につきにくい

ここでいうスキルは主に制作スキルになるのですが、一人で制作しているとコードやデザインの思考も偏ったものになりがちです。

一緒に仕事をする人がいれば、その人にレビューしてもらえるので成長速度が上がります。

もちろんフリーランス同士でコンビを組めば…と思われるかもしれませんが、よく考えてみてください。
相手もフリーランスであれば誰かの世話をするよりも自分の業務を進めるのを優先したい人が多いはずです。
実際にあなたが同じ立場になったらどうでしょう?自分より確実にスキルが劣る人にレビューをする時間を割いてあげますか?

こういったフォロー体制はやっぱり会社などのほうが安定しているので、特に初期の頃は活用できたほうが良いかと思います。

報酬が安くなりがち

クラウドソーシングとかだと特にそうなのですが、実務経験や実績がないとそもそも選ばれにくいですし、あっても価格重視で選ばれることが多いです。

そりゃ始めてお仕事お願いするなら、実績や経験が長い人にお願いしたいと思いますから。
特に金額が同じなら。

そして金額を安くしたがる人はクレーマーというか、要望が多くて(後出ししてくる)やりにくいクライアントが多い傾向があるので、苦労も多くなります。

また自分のサイトから問い合わせなどで来た場合も未経験の方の場合、見積もりも安くしがちな人が多いです。
多分相場をネットで調べてそれで判断しているのか、安くしてとにかく実績数を上げたいなのかいくつか理由はあるかと思いますが…。

実務経験があると見積もり時の単価もイメージしやすいですし、付加価値をつけるアイデアも得やすいので結果的に報酬が上がることが多いです。
※ちなみに私は結構単価高めで出してますが、通ることが多いです。

安定して仕事を得るのが難しい

未経験でフリーランスになるということは、コネも人脈もない状態で仕事を取ってくるということです。

仮にWebデザイナーとしてのスキルを身に着けても、スキルを活かす場がなければお金に変えれません

一度Webの会社で働いていると、その会社から定期的に仕事を貰えるというケースは結構あります
なぜなら、その人がどのくらい仕事ができるかという信頼関係はできているからです。
※実務経験のあるフリーランスは結構はじめは前職から仕事をしつつ、営業先を広げていくという人は多いです。

実際仕事を探すとなると、人からの紹介かクラウドソーシング、自分のサイトからの問い合わせが主になってきます。

人からの紹介にしても、制作スキルが見えにくい(どこまで対応できるかが不安)な人に仕事を紹介する人は少ないです。

自分のサイトからの問い合わせは可能性としてはあるのですが、SEOで検索上位に上げるまで時間がかかりますし、他のフリーランスの人との違いを出して選ばれる理由を作らないと受注までは厳しいでしょう。

フリーランスとして生活するまでの流れ

結構厳しいことを上げていますが、私が感じてる現実です。
フリーランスに「なる」のは開業届を出すだけなので簡単です。
しかし続けるのは難しいって事を伝えたかったのです。

では未経験とかはおいて、フリーランスとして生活するにはどうしたら良いかという話をすると以下のようになるかと思います。

  • 基礎学習をする
  • ポートフォリオを作る
  • 就職する
  • 仕事を受注する
  • 収益を安定化させる

基礎学習をする

Webデザイナーでフリーランスになるのであれば最低限以下のスキルは必要になるかと思います。
※何を主力の仕事にするかで求められるスキルは変わりますが。

  • デザインスキル
  • コーディングスキル(HTML/CSS/JavaScript)
  • CMS開発スキル(例:WordPress)
  • Webマーケティング(例:SEO/解析/SNS活用)

まだ勉強し始めの方でしたら、取っ掛かりとしてUdemyがオススメです。

動画学習サービスUdemy(ユーデミー)を1年間利用してみた評判と感想
Udemyで学ぶWebデザイナーのスキルアップに役立つおすすめの講座紹介

全体的にどうやって学んで行くかは下記にまとめてあります。
未経験30代でもWebデザイナーになるためのアドバイス
ぼっちでも独学でWEBデザイナーのスキルを身につける学習方法(基礎編)

ポートフォリオを作る

基礎力がついたら、今何ができるかをちゃんと見えるかするためにポートフォリオを作ります
Webデザイナなので、Webでポートフォリオを作れるのが一番良いですね。

ポートフォリオがあれば就職時もフリーランスの案件獲得のどちらにでも活用はできます
ポートフォリオは一回作って終わりではないので、恥ずかしがらずに今できるものをずーっとアップデートしていきます。

現役Webデザイナが教える転職で使えるポートフォリオの作り方

就職をする

制作会社や事業会社様々な会社があると思いますが、自分がフリーランスになったときにクライアントになる人の需要がかぶる会社に就職を目指すのが経験から吸収できるものが1番多いのでオススメです。

フリーランスになることが決まっているなら、別に何年も同じ会社にいなくても良いので、その場合は派遣で働くというのもありです。
派遣で働く場合、週5でなくてもよかったり、務める会社を選びやすかったりするので、メリットはたくさんあります。

Webデザイナーの派遣での働き方については下記にまとめてありますので興味があれば御覧ください。

現役Webデザイナーが教える派遣Webデザイナーの働き方

未経験でフリーランスになるという方はここをすっ飛ばすと思いますが、私は上記であげたように就職したほうが良いと思っている派なので。

仕事を探す

てっとり早く探そうとするとクラウドワークスのようなクラウドソーシング系のもので見つけれます。

いきなり人柄などを知らない人と金銭のやり取りをするのが怖い場合は友人という方法もあります。
例えばtwitterで募集とかの方法もありますが、普段から仲良くしている知り合いならともかく見知らぬ人にお仕事された場合、ただ安く依頼したいだけの人の可能性がありクレームの対応などを含め疲弊することが多くなりそうですので注意してください。

他にも勉強会や異業種交流会に参加したり地元のWeb制作会社に営業をするという方法が一般的かなとは思います。

なんで地元の?と思われるかもしれませんがやっぱり会って話せる人を探してる人は多いです。
なにかトラブルが起きたときも「何かあった時会いやすい」というのは自分にとってもメリットになります。(最初の頃は特に)

ほかにもクライアントの口コミで紹介してもらいやすいなどといった理由もあります。

ちなみにこの段階で派遣や正社員で働いていても会社を辞める必要はないです。
このレベルなら副業で全然やれると思いますし、この段階で副業で回せないならフリーランスで食べて行くのは難しいと予想できます。

会社員をしながらフリーランス(副業)で働くメリット

収益を安定化・単価向上する

仕事がいくつか回せるようになってきたら次は安定化を目指すことになります。

どうやったらリピートで仕事を貰えるかというと、顧客満足度を上げることです。
顧客満足度は制作の場合、速さ、品質、価格で決まります

先ほど「仕事を探す」で紹介した仕事の探し方は「あなたでなくても良い」場合が多いので、報酬が低い傾向があります

あなたが作る価値を差別化してクライアントに伝えれるようになれば、おのずと制作単価も上がっていくでしょう。
ちなみに私は見積もり時制作単価は1時間5,000円位で見積もってます。
※最近は受託を断ってるので見積もりとかしていませんが、参考までに。

仕事は、信頼しているか信頼できそうな人に集まっていくので、サイトやSNSなどに制作物や制作過程をアウトプットしていく思考で続けていくだけでもそういった信頼を徐々に増やしていけます。

継続案件の例

私の場合実際の実作業は少なく、なにかあったときに相談できる・頼れる存在みたいなのを目指していたので下記のようなタスクでリピートの案件をもらっていました。

  • 月20時間のWeb業務制作代行
  • Webサイトの解析レポート作成
  • Webサイト管理

他にもLPの制作とかもありましたが、不定期に相談が来ていたのでちょっと継続案件とは言いづらいかなと思って上記に含むのをやめました。

フリーランスになるときに気をつけたほうが良いこと

私の場合専業でフリーランスというわけではないですが、下記の事は大事にしています。

  • 固定費を減らす
  • 稼げない仕事はやらない
  • 毎日しっかり寝る
  • 無理をしすぎない

固定費を減らす

Webデザイナーをしていると、adobe代とかサーバー代やWebサービスの費用など経費でかかるものは出てきます。

時短に繋がるものなら別ですが、固定費が膨れ上がっておくとその分稼ぎを増やさないといけなくなるので、特に最初のうちは固定費が膨れないようにはしたほうが良いです。

稼げない仕事はやらない

短期的に稼ぎたいというときは別ですが、自分が決めた金額でお仕事できない場合は断ります
その分の時間を営業であったり、自分のスキルアップにしたり未来への投資につなぎます

なぜなら将来性を見いだせない案件ばかりこなしていると、その分時間が圧迫されて本当にやるべき仕事ができなくなるからです。
いわゆる時間の切り売りですね。

時間は有限で働ける時間は限られています。
特に年齢を重ねれば無理できる時間も減っていくので、現状維持ではなく、目標にむかって現状改善できる仕事を選ぶようにしています

毎日しっかり寝る

当たり前ですが、きちんと働くためには睡眠が必要です。
睡眠を削って働く癖は早めになくしたほうが、良い成果を出しやすいです。

フリーランスは誰かに言われたことをするのではなく、自分で考えて実行する人なので思考低下に繋がる行動は命取りです。

無理をしすぎない

無理をするというのは「スケジュール管理ができていない」という結果です。

納期を遅れればクライアントからの信用はすぐ失いますし、ギリギリで作業していたら品質の安定化は難しいです。

無理して頑張ってるときは「自分頑張ってる」感があるかもしれませんが、フリーランスで働く以上クライアントは結果しか見えないので「頑張ってる」とか評価してくれないです。

逆に結果が良ければ「頑張らなくて」も評価してくれるので、頑張りどころを間違えないことです。

最後に

プログラミングやデザインを覚えただけではフリーランスとして行きていくのは難しいです。

もちろん、未経験からチャレンジすることは悪くないです。
一度フリーランスになっても会社員に戻ることも可能だし、それが恥ずかしいことでもありません。

もっというと私は働き方が違うだけで、正社員や派遣と同じでフリーランスは特別なものでもないと思っています。

フリーランスになりたい!と思ってる人はまずは半年頑張ってみてはいかがでしょう。

向いてる向いてないの判断するためにも、まずは半年、できれば1年以上やってみれば、悩んでるだけの今異常に課題も見えてくるでしょう。

努力して身につけたスキルは資産になりますので無駄になったりしないです。
ぜひトライしてみてください(ゝω・)

Webデザイナーで副業の始める前に考えること